イタリアの郷土料理

イタリアは小国分立時代が非常に長かったので、料理文化については地域ごとの独自性が強く、安易に「イタリア料理」という分類でくくれないという側面があります。そのため、「イタリア料理」というものを真に理解するには、地域ごとの「郷土料理」にフォーカスし、分析していくのが最善といえます。その「郷土料理」も細かく分ければ無数に存在しますが、ここでは最もよく知られる代表格をいくつか紹介したいと思います。

パスタ(左上)、ピザ(右上)、ポレンタ(左下)、リゾット(右下)イタリア料理は19世紀末に日本に伝わり、戦後急速に普及していきました。今では「イタ飯」「イタリアン」の愛称で老若男女問わず好まれ、低コストで美味しく、ファミリーやカップルで気軽に通える外国料理として大人気です。無形文化遺産にも登録されており、イタリア最高の文化の1つといえるでしょう。ここではイタリア料理の特徴を解説しています。地域性が...

ミラノはイタリア北部に広がるロンバルディア州最大の都市。国内最大の工業都市として有名ですが、実は食料生産がさかんな農業都市でもあります。ロンバルディア州には、肥沃な農耕地帯が広がっており、ミラノにはそれを背景とした多様な食文化があるのです。ミラノ名物「ミラノ風カツレツ」とはミラノの郷土料理の特徴は、「肉類(とくに子牛)をふんだんに使った料理が多い」ということです。ロンバルディア州の広大な牧場では、...

ピザ、マカロニ、スパゲティなど、イタリア料理として世界的に認知される料理の多くはナポリ発祥です。これは20世紀以降、不況にあえぐ南イタリアから海外に出稼ぎに出る移民が大量に発生し、世界中にナポリ料理が伝わったためです。ここでは改めて、ナポリ料理とはどんなものか見ていきましょう。ナポリの郷土料理の特徴トマトやオリーブを多用イタリア料理といえば、トマトやオリーブオイルを多用するイメージが強いと思うので...

ヴェネツィアは、イタリア北東部に位置する、ヴェネト州の州都です。干潟に築かれた「水の都」として知られ、中世以降、東方貿易で大いに繁栄し、「アドリア海の女王」として地中海を我が物にしていました。海港都市として発展してきた都市だけあり、古くから漁業が盛んで、魚や貝、甲殻類、軟体動物など海産物を利用した料理文化が発達しています。イカ墨スパゲッティ(Spaghettialle seppie nere)イカ...

ピエモンテ州は肥沃な農耕地帯であり、食料資源が豊富。州都トリノには、様々な郷土料理が存在します。16世紀頃、サヴォイア王家に振る舞われたフランス宮廷料理を基礎に発展した歴史的背景を持ち、一般にイメージされる典型的イタリア料理(トマトやオリーブを多用する)と異なり、バターやラード、チーズ、牛乳といった乳製品を多用するのが特徴です。モンテーボレ(Montebore)牛乳と羊乳を混ぜて作る円錐形のチーズ...

シチリア名物の1つマグロのグリルシチリア州(シチリア島)は、イタリアの西南に位置するイタリアの一地方であり、地中海最大の島でもあります。地中海の真ん中に位置するシチリアは、古代から中世にかけ、アラブ世界からの文化流入がさかんに行なわれた場所です。そのため食文化にもアラブの影響がみられ、代表的なシチリア料理の1つ「クスクス」は、北アフリカのアラブ料理に由来しています。シチリア料理に使われる食材柑橘系...

ジェノヴァはイタリア北西部の、地中海・リグリア海に面するリグーリア州の港町です。中世に海洋都市国家として繁栄し、一時はサルデーニャ島やコルシカ島、クリミア半島をも勢力下に置くほど海上覇権を広げました。そのように海港都市として発展してきた背景から、シーフード料理が発達しており、鰯をオイル漬けしたアンチョビ、干したタラを塩漬けにした保存食バカラ、魚介スープのブリッダなどが有名です。ジェノヴァの郷土料理...

ボローニャはイタリア北部、エミリア・ロマーニャ州にある都市です。エミリア・ロマーニャ州は、「イタリアの食料庫」と呼ばれるほど食料生産がさかんな地域。そんな州の州都であるボローニャは美食の聖地として「肥満都市」の別名も持ち、街にはそこかしこに美味しい料理店、食品店が溢れています。ボローニャはパスタの聖地ボローニャの属するエミリア・ロマーニャ州は、温暖湿潤気候で、降水量や地質などが小麦栽培に絶好の環境...