イタリアのエネルギー事情【水力発電がさかんな理由とは?】

イタリアの主な発電方法は火力発電および水力発電です。エネルギー資源は、天然ガス、石炭、石炭で、その供給は8割輸入、自給が2割程度となっています。発電量の半分以上は天然ガスによるものです。

 

 

発電方法

水力発電

水力発電は水の落水や流水を利用し、羽根車などで動力に変換する発電方法です。イタリアは国土の8割が山岳地帯で、河川、滝といった水力資源(谷)が豊富にあるため、水力発電所が充実しています。1960年代までは水力発電が全体の50%を占めるほどでした。

 

地熱発電

地熱発電は、(主に火山活動による)地熱を利用して行なう発電方法です。イタリアにおける地熱発電の設備容量はヨーロッパでは最大、世界でも第5位という規模を誇ります。1904年トスカーナ州ラルデレロで、世界で初めて地熱発電を成功させたのを皮切りに、発電所が次々建設されるようになりました。

 

太陽光発電

太陽電池により太陽光を電力に変換する発電方法です。イタリアは、2000年代に入ってから、エネルギー資源の海外依存から脱却すべく、太陽光発電事業の開発・研究に力を入れています。2013年に記録した太陽光による発電量は、国内の総発電量の7%にも達しました。

 

原子力発電

かつてはエネルギー資源の海外依存から脱却すべく原発政策を推進していた時期もありましたが、チェルノブイリ原発事故をうけ、1987年の国民投票で原発の全面停止が決定しています。90年には国内全ての原子炉が閉鎖されました。2011年には原発再開を問う国民投票が行なわれましたが、福島第1原発の事故を受け、9割超の反対で否決されました。

 

エネルギー政策史

1883年
ミラノのスカラ座近くにイタリア初の発電所(炭素燃料を利用)が設置される。

 

1904年
トスカーナ州ラルデレロで世界初の地熱発電に成功

 

1950年代
原子力発電開発の開始

 

1962年
電力国有化。同年創立の国有電力公社エネルが電力市場を独占するようになる。

 

1980年
シチリアのアドラーノに最初の太陽光発電塔が建設される。

 

1990年
1987年の国民投票で原発の全面停止が決定し、国内全ての原子炉が閉鎖。

 

1992年
電力国有化によって様々な問題が発生したため、エネルを民営化する。

 

1999年
ベルサーニ政令によりEUの電力市場自由化指令を国内法化。

 

2004年
前年の大規模停電を受け、「エネルギー政策再編成法(マルツァーノ法)」が成立。

 

2007年
電力市場が全面自由化する。

 

2010年
太陽光発電の発電容量が前年の3倍になる。

 

2011年
原発再開を問う国民投票が行なわれ、9割超の反対で秘訣。

 

2012年
「国家エネルギー戦略」(SEN)案が公表される。

 

2015年
シチリア島とマルタ島の間に新しい海底電力ケーブルが敷かれる。